労働組合の機関誌が読まれるコツとは?組合員に届く誌面づくりの3つのポイント

2026.09.07 

 
 

「毎号きちんと発行しているけれど、組合員に読まれている実感がない」

「大会報告や活動報告が中心で、毎号似たような誌面になってしまう」

「もっと読んでもらえる機関誌にしたいけれど、何を変えればいいのかわからない」

 

機関誌を担当していると、このような悩みを感じることもあるのではないでしょうか。

読まれる機関誌をつくるために大切なのは、デザインだけではありません。

「誰に、何を伝え、どう感じてもらいたいか」を企画段階から考えることが重要です。

 

この記事では、機関誌が読まれなくなる原因と、組合員に興味を持ってもらえる誌面をつくる3つのポイントを、具体例とともに紹介します。

 

 

1. なぜ機関誌が読まれない?よくある5つの原因

 

毎号欠かさず発行し、必要な情報もしっかり掲載している。

それでも「組合員にあまり読まれていない」と感じる場合、どこに原因があるのでしょうか。

機関誌が読まれにくくなる理由として、例えば次のようなものがあります。

 
  • ・ 情報を詰め込みすぎている
  • ・ 大会や活動の報告ばかりになっている
  • ・ 毎号同じような構成になっている
  • ・ 組合員になじみのない組合用語や専門用語が多い
  • ・ 組合員にとって興味のある記事が少ない
 

こうした機関誌を改善しようとすると、「もっと見やすいデザインにしよう」「写真を増やそう」と、誌面の見た目に目が向きがちです。

 

しかし、機関誌が読まれない原因は、デザインだけではありません。
企画の立て方や記事の切り口、言葉の選び方など、誌面の「中身」に目を向けることも大切です。

 
 

2.読まれる機関誌をつくる3つのポイント

 

では、組合員に読んでもらえる機関誌にするためには、どのようなことを意識すればよいのでしょうか。

 

ここでいう「読まれる」とは、すべての記事を最後まで読んでもらうことだけではありません。

まずは機関誌を開いてもらい、一つでも「気になる」「読んでよかった」と心に残る記事があること。
そして、記事を通じて組合や活動への理解や関心が少し深まることも、機関誌の大切な役割です。

 

そのためには、「何を載せるか」から考えるのではなく、読者を起点に記事を企画することが重要です。

 

企画する際に意識したい3つのポイントを見ていきましょう。

 

2-1.「誰に読んでもらい、どう感じてほしいか」を決める

 

機関誌を「組織から組合員へ情報を伝えるもの」とだけ考えてしまうと、

 

「今月は定期大会の報告を載せなければ」

「委員長の挨拶を掲載しなければ」

「次号の原稿を早く依頼しなければ」

 

と、どうしても発行する側の視点で誌面を考えやすくなります。

 

もちろん、いずれも機関誌に必要な情報です。

しかし、読まれる機関誌をつくるためには、組織が伝えたい情報をそのまま掲載するだけでなく、「組織が伝えたいこと」と「組合員が知りたいこと」の交点を探すことが大切です。

 

そこで、記事を企画するときは、まず「この記事を誰に読んでもらいたいのか」「読んだ後にどう感じてもらいたいのか」を考えてみましょう。

 

例えば、支部で開催したボウリング大会を紹介する場合、

 
  • 誰に:レク活動に参加したことのない組合員
  • どう感じてほしい:「次は自分も参加してみようかな」と思ってほしい
 

と設定します。

 

「何を掲載するか」から考えるのではなく、「誰に、どう感じてもらいたいか」から考えることが、読まれる記事を企画する第一歩です。

 

2-2.記事で伝えたいことを一言で整理する

誰に読んでもらい、どう感じてほしいかが決まったら、次に「この記事を誰かに一言で説明するとしたら、どう伝えるか」を考えてみましょう。

 

例えば、

「ボウリング大会を紹介する記事」

だけでは、どのような記事にしたいのかが明確ではありません。

 

そこで、

「レク活動に参加したことのない組合員に、参加者の体験を通してボウリング大会の楽しさや発見を伝える記事」

と整理します。

 

このように一言で説明できるようになると、記事の軸がはっきりし、

 
  • ・ 誰に取材するか
  • ・ どんな質問をするか
  • ・ どの写真を使うか
  • ・ どんなタイトルをつけるか
 

といった、具体的な記事の切り口や見せ方も考えやすくなります。

 

「この記事は何を伝える記事なのか」を一言で整理することが、その後の企画の軸をぶらさないためのポイントです。

 

2-3.読者が興味を持てる切り口を考える

記事の軸が決まったら、次に「どのような切り口なら読者に興味を持ってもらえるか」を考えます。

 

先ほどのボウリング大会を例に、従来の記事と、読者を意識して企画した記事を比較してみましょう。

 
 

従来の記事

  • ・ タイトル

    ボウリング大会報告

  • ・ 取材対象者

    参加者全体

  • ・ 内容

    開催日時・場所・参加人数、優勝チーム紹介、組合役員から見た所感など

  • ・ 写真

    集合写真、会場の様子、参加者の写真など

 

従来の記事

 
 

意識して企画した記事

  • ・ タイトル

    ボウリング大会は発見がいっぱい

  • ・ 取材対象者

    レク活動に初めて参加した組合員

  • ・ 内容

    参加しようと思った理由、参加して初めて知ったこと、印象に残った出来事、参加後の感想など

  • ・ 写真

    取材対象者が撮影したチームメンバーとの写真、集合写真など

 

読者を意識して企画した記事

 
 

単に「ボウリング大会を開催しました」と報告するのではなく、実際に参加した組合員の体験を通して伝えることで、読者も自分事として捉えられ、共感しやすい記事になります。

 

同じ出来事でも、「誰に何を届けたいか」に合わせて切り口を変えれば、記事の印象は大きく変わります。

「何があったか」だけでなく、「読者は何を知りたいだろう」「どんな話なら自分事として読めるだろう」と考えながら、取材対象や内容、タイトル、写真などを組み立ててみましょう。

 
 

3.機関誌は組合員とのつながりをつくるもの

 

ここまで、読まれる機関誌をつくるための3つのコツをご紹介しました。

 

機関誌には、組織から組合員へ情報を伝えるだけでなく、

 

「この人も組合活動に参加しているんだ」

「こんな考え方の人がいるんだ」

「この活動にはこんな意味があるんだ」

「自分もこの組織の一員なんだ」

 

と感じてもらう役割もあります。

 

機関誌を通じて組合員の顔や声、活動に込められた思いを伝えることは、組合員同士や組織とのつながりをつくることにもつながります。

 

だからこそ、毎号の企画や記事づくりに悩んだときは、「今号は何を載せよう?」から考えるのではなく、「誰に、何を届けよう?」から考えてみてはいかがでしょうか。

 

j.unionでは、機関誌の企画・編集・制作など、労働組合の広報・情宣活動をサポートしています。

「毎号同じような企画になってしまう」「もっと組合員に読んでもらえる機関誌にしたい」など、機関誌づくりにお悩みの際は、ぜひご相談ください。